8月といえば、日本にとっては戦争を考える月だ。今年は某国のスポーツイベントでTV電波が占領されているのと、さすがに63年以前の話となると当時を知るひとも減り関心が薄れてくるようだ。
国営放送だけは盛んに戦争をテーマにした番組を放送している。先週は原爆がメインで、今週は15日に向けて戦争の是非が問われるだろう。今回はそのうちの原爆について、どれだけ多くの問題を抱えているかを整理したい
1 原爆が誕生するまで
20世紀は物理学の世紀だった。X線の発見から始まり放射線、原子の構造の解明と相対性理論によるエネルギーと質量の関係式(E=mc2)、核分裂反応の発見と、物理学自体は純粋に物質の究極の姿を求め発展したが、それが戦争に応用される。
原爆誕生までの過程で考えるべき問題は下記の通りである
(1)だれが、最初に原爆の可能性をみいだしか
(2)世界最初の原爆製造と実験はいつどこで行われたか
(3)なぜアインシュタインは原爆開発を進言したか、どこまで関与したか
(4)原爆開発の是非と科学者の社会的な責任の問題
(2)ナチスドイツでの原爆開発はどこまで進んでいたのか
(3)マンハッタン計画
(4)日本の原爆開発
(5)ソ連は原爆についてどこまで知っていたか
(6)カナダのウラン鉱山労働者と地域住民の被爆
(7)アメリカはなぜウラン型の原爆のテストをしなかったか
多く語られるのが「ナチスより先に原爆を開発しなくてはいけない」という話だ。そして、その威力を知った科学者が反核・平和運動に身を投じたはなしである。では実際ドイツの原爆開発がどこまで進んだか、またドイツだけでなく日本はどうだったか?、また、マンハッタン計画で使われたウランの原料がどこからきたのか等、あまり知られていないテーマも多くある。
日本が原爆の開発を進めていたことはほとんどタブーのような状態だろう。
2 広島・長崎への投下
アメリカの原爆開発はドイツとの戦争を想定して進められた。しかし、現実は日本の広島と長崎に投下される。そこに至る過程でも検証すべきテーマが多数ある
(1)だれが日本への投下を計画したのか
(2)だれが日本への投下を決定したのか、またその理由はなにか
(3)なぜ、投下場所が広島と長崎だったのか
(4)原爆投下を行った兵士たちの気持ちと、作戦後の彼らの行動
(5)原爆投下は戦争犯罪をなぜ問われなかったか
(6)被爆者の苦難
定番の説明としては、すでにドイツは降伏したが日本はいまだ降伏せず、本土上陸すれば多くの兵士と市民の犠牲がでる、原爆は戦争の終了を早め多くの人の命を救ったというものだ。しかし、なぜ広島・長崎なのかは語られない。今年のNHKの番組でも基調となるは犠牲者という視点だった。
3 第二次大戦後の核開発
大戦終了前後からアメリカとソ連の対立が激化、米ソの核開発競争が始まる。この時代から核実験が禁止されまでの時代では以下の問題がある
(1)第二次大戦後の米ソの核開発競争
(2)太平洋等での核実験の問題
(3)アメリカ・ソ連の核実験の被害者
(4)水爆の開発
(5)第五福竜丸の被爆
(6)キューバ危機と核戦争
(7)ISBM等核ミサイル
(8)核実験の禁止
(9)米ソに続く核保有国の誕生
(10)反戦・平和、核廃絶運動
日本人にとっては第五福竜丸の被爆の事件とその後の原水爆禁止運動について多くが語られる。しかし「唯一の被爆国」という説明は現在では正しくないことは明らかだ。アメリカは核が実践に使えるか自国の兵士を参加させた訓練を行い彼らが被爆している。
米ソ以外の核保有国については情報も少なくTV番組等で取り上げられることもない。中国は原爆だけでなく水爆の開発にも成功し、多数の核兵器を保有する国であることは忘れられている。
4 現在もつづく問題
そして現在も続く問題である。原爆は単に破壊力の大きな爆弾というだけでなく、放射能という長期にわたる問題が存在し、それが最大の特徴でもある。しかし、核兵器も誕生から60年を経過し、最先端の技術ではなくなり、新たな核保有国の誕生が問題となっている。また、核を廃棄するといってもゴミ箱に捨てればいいという話ではない。
そして、ここ数年地球温暖化対策としてにわかに原子力が有望視されている。
(1)核の拡散とNPT体制
(2)スリーマイル島、チェルノブイリ原発事故
(3)日本の原子力開発と東海村での臨海事故、もんじゅのナトリウム漏れ事故
(4)原発と大地震(火災、放射能漏れ)
(5)非核三原則と核兵器の持込の実際
(6)原子力潜水艦の放射能漏れ
(7)劣化ウラン弾による被爆
(8)核兵器の維持、廃棄の問題
(9)原子力発電と低レベル放射性廃棄物の処理
(10)原子力発電と地球温暖化対策
(11)核物質の流出と闇市場の存在
(12)イラン、北朝鮮、インド、パキスタンの核開発
(13)イスラエルによる原子炉爆撃
簡単にまとまるとの予想に反し核をめぐってはこれだけ多くの問題が存在する。いつまでも被爆国日本の悲惨さのみを訴えだけというのはあまりに、意味のないことではないだろうか。


国営放送だけは盛んに戦争をテーマにした番組を放送している。先週は原爆がメインで、今週は15日に向けて戦争の是非が問われるだろう。今回はそのうちの原爆について、どれだけ多くの問題を抱えているかを整理したい
1 原爆が誕生するまで
20世紀は物理学の世紀だった。X線の発見から始まり放射線、原子の構造の解明と相対性理論によるエネルギーと質量の関係式(E=mc2)、核分裂反応の発見と、物理学自体は純粋に物質の究極の姿を求め発展したが、それが戦争に応用される。
原爆誕生までの過程で考えるべき問題は下記の通りである
(1)だれが、最初に原爆の可能性をみいだしか
(2)世界最初の原爆製造と実験はいつどこで行われたか
(3)なぜアインシュタインは原爆開発を進言したか、どこまで関与したか
(4)原爆開発の是非と科学者の社会的な責任の問題
(2)ナチスドイツでの原爆開発はどこまで進んでいたのか
(3)マンハッタン計画
(4)日本の原爆開発
(5)ソ連は原爆についてどこまで知っていたか
(6)カナダのウラン鉱山労働者と地域住民の被爆
(7)アメリカはなぜウラン型の原爆のテストをしなかったか
多く語られるのが「ナチスより先に原爆を開発しなくてはいけない」という話だ。そして、その威力を知った科学者が反核・平和運動に身を投じたはなしである。では実際ドイツの原爆開発がどこまで進んだか、またドイツだけでなく日本はどうだったか?、また、マンハッタン計画で使われたウランの原料がどこからきたのか等、あまり知られていないテーマも多くある。
日本が原爆の開発を進めていたことはほとんどタブーのような状態だろう。
2 広島・長崎への投下
アメリカの原爆開発はドイツとの戦争を想定して進められた。しかし、現実は日本の広島と長崎に投下される。そこに至る過程でも検証すべきテーマが多数ある
(1)だれが日本への投下を計画したのか
(2)だれが日本への投下を決定したのか、またその理由はなにか
(3)なぜ、投下場所が広島と長崎だったのか
(4)原爆投下を行った兵士たちの気持ちと、作戦後の彼らの行動
(5)原爆投下は戦争犯罪をなぜ問われなかったか
(6)被爆者の苦難
定番の説明としては、すでにドイツは降伏したが日本はいまだ降伏せず、本土上陸すれば多くの兵士と市民の犠牲がでる、原爆は戦争の終了を早め多くの人の命を救ったというものだ。しかし、なぜ広島・長崎なのかは語られない。今年のNHKの番組でも基調となるは犠牲者という視点だった。
3 第二次大戦後の核開発
大戦終了前後からアメリカとソ連の対立が激化、米ソの核開発競争が始まる。この時代から核実験が禁止されまでの時代では以下の問題がある
(1)第二次大戦後の米ソの核開発競争
(2)太平洋等での核実験の問題
(3)アメリカ・ソ連の核実験の被害者
(4)水爆の開発
(5)第五福竜丸の被爆
(6)キューバ危機と核戦争
(7)ISBM等核ミサイル
(8)核実験の禁止
(9)米ソに続く核保有国の誕生
(10)反戦・平和、核廃絶運動
日本人にとっては第五福竜丸の被爆の事件とその後の原水爆禁止運動について多くが語られる。しかし「唯一の被爆国」という説明は現在では正しくないことは明らかだ。アメリカは核が実践に使えるか自国の兵士を参加させた訓練を行い彼らが被爆している。
米ソ以外の核保有国については情報も少なくTV番組等で取り上げられることもない。中国は原爆だけでなく水爆の開発にも成功し、多数の核兵器を保有する国であることは忘れられている。
4 現在もつづく問題
そして現在も続く問題である。原爆は単に破壊力の大きな爆弾というだけでなく、放射能という長期にわたる問題が存在し、それが最大の特徴でもある。しかし、核兵器も誕生から60年を経過し、最先端の技術ではなくなり、新たな核保有国の誕生が問題となっている。また、核を廃棄するといってもゴミ箱に捨てればいいという話ではない。
そして、ここ数年地球温暖化対策としてにわかに原子力が有望視されている。
(1)核の拡散とNPT体制
(2)スリーマイル島、チェルノブイリ原発事故
(3)日本の原子力開発と東海村での臨海事故、もんじゅのナトリウム漏れ事故
(4)原発と大地震(火災、放射能漏れ)
(5)非核三原則と核兵器の持込の実際
(6)原子力潜水艦の放射能漏れ
(7)劣化ウラン弾による被爆
(8)核兵器の維持、廃棄の問題
(9)原子力発電と低レベル放射性廃棄物の処理
(10)原子力発電と地球温暖化対策
(11)核物質の流出と闇市場の存在
(12)イラン、北朝鮮、インド、パキスタンの核開発
(13)イスラエルによる原子炉爆撃
簡単にまとまるとの予想に反し核をめぐってはこれだけ多くの問題が存在する。いつまでも被爆国日本の悲惨さのみを訴えだけというのはあまりに、意味のないことではないだろうか。
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