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失職8万5000人 の衝撃とその原因
2008-12-28-Sun  CATEGORY: 経済
26日厚生労働省は来年3月までに職を失う非正規雇用従業員が8万5000人を突破するとの調査結果を発表、この大きな数字に報道したニュース番組のインタビューに答えた町の人は「大きすぎて実感がわかない」「人事でない」「実態はもっと深刻では」という意見が相次いだ。今回はこの急激な変化について考える

1 厚生労働省の推計
 
 「厚生労働省は26日、来年3月までの半年間に、解雇や期間満了による雇い止めで職を失う非正規雇用従業員が8万5000人を突破するとの調査結果を発表、初めて調査した先月28日公表分の3万67人に比べ約2・8倍に悪化」[1]とあり失業問題が急速に悪化していることを数字で示した。
 「雇用形態別では▽派遣労働者5万7300人(67・4%)」「業種別では製造業が8万1240人と全体の95・6%」「都道府県別では愛知県が1万509人と最も多く」[1] とあり、連日ニュースで報じられる状況を数字で裏付ける形となった。

2 赤字に転落するトヨタ

 推計を見て分かるのが自動車産業特に著しいのがトヨタの対応だ。トヨタについては「営業損益が前期実績の2兆2703億円の黒字から1500億円の赤字に転落する」[2]。
 少し前にはアメリカのGMと出荷台数で世界一を争い、過去最高の収益を上げ、愛知県名古屋市の駅前一等地で巨大なビルの再開発など、わが世の春を謳歌していた。名古屋市出身の私にとっても両親に愛知に戻り仕事をしろといわれたくらいだった。しかし状況は一転、日本を代表する世界企業は、日本一冷酷な雇用主だったことが明るみになった。1年前この企業の問題点を指摘した専門家がどれだけいただろうか、いまだ経済と雇用の予想はだれもが悪口をいう天気予報の足元にも及ばない。

3 仕組まれた急激な変化

 ではなぜ、これほどまでの急激な変化になったのだろうか? 
私には(1)ジャストインタイム方式 と(2)経営合理化 (3)自動車はいまだ労働集約型産業 にあると思える。

(1)ジャストインタイム方式
 「ジャストインタイム方式」別名「トヨタ生産方式」「カンバン方式」という生産の方法だった。”必要な物を、必要な時に、必要な量だけ生産する”ということで非常に合理的だが、裏返せば”不必要なものは、生産しない”であり、需要の変化が直接労働力の量に変化になる。 トヨタは好景気であったとき必要な労働力を正社員でなく派遣労働者でまかなうことにした、つまり、かんばん方式よろしく労働力も必要量だけ調達できるようにと考えたわけだ。時代はバブル後の不景気のなか就職難で正社員になれなかった人材は大量に存在し、彼らを雇うトヨタは政府にとってもありがたかったというわけだ。政府はこのとき正社員として雇用するように指導しなかった。

(2)経営合理化
トヨタの「渡辺捷昭社長は会見で「激動とも言える環境変化は今後も続く。筋肉質で柔軟な体制に改善していかなくてはならない」と語った。」[2]という。経営合理化はここでは「筋肉質な」と表現されているが、無駄を廃し、不採算部門でなく得意分野(コアコンピタンス)に投資を集中させ、高い収益を上げるという経営のことである。なんの問題もない優れた考えのようだが、20世紀の日本を支えた経営手法はかつて「日本的経営」として株主よりも従業員を大切にという、欧米からみれば非合理だったことを思うと180度の転換である。経営者はバブル崩壊の低成長のなか転換を果たしたが、従業員はいまだ「日本的経営」の神話を信じていた「世界のトヨタがそんな冷たいことをするはずがない」と・・しかし現実は違った
 
(3)自動車はいまだ労働集約型産業
 自動車は先端産業なく基幹産業である。しかし電気・ガス・製鉄などが少人数で生産可能なのに対し、自動車はその部品点数と種類の多さから機械化・ロボット化の進んだ今でも多くの人手を必要とする、そして他の船舶や航行機と異り生産台数が桁違いに大きいのも特徴だろう。

 以上から、今回の不況による大量かつ急激な雇用調整は生産調整のもと行われることは、産業の構造上不可避なことだといえる。

4 真の日本の経済復活は

 会社は変化分の損失をだしスリムになって元気を回復するだろう。しかし失業した労働者は職歴のマイナスとなりその後の人生にも影響する。会社はそれも自己責任だと主張するのだろうか
かつての不況では従業員が正社員で簡単に解雇できないがゆえに、余剰人員を抱えたが、それを配置転換と新製品の開発へとつなげ次の展望を開いていた。しかし、現在は正社員に作業負担が増え、その中で新しいアイデアを生み出さなくてはいけない。果たして真の意味で企業は再生できるのだろうか
 また景気が回復すれば派遣労働者を雇い同じことを繰り返すだろう、日本人がそれに応じないなら海外から人を集めでもそうするに違いない。自動車はかつては労働者にとっても自分が生産したものをいつかは自分も手にできるという夢のある産業だった。しかし、自分が努力し生産したもが一生手にできなと知ったとき、その手から何が生まれるか経営者は今一度考えるべきだ。私はトヨタを一流企業と呼びたくない。
 政府は失業者の住宅確保や中小企業資金繰りなど緊急措置だけでなく、真に次世代を担う経営者を支援する取り組みを明確にすべきである。そのような未来が見えて初めて日本経済は復活したといえるのではないだろうか

参考情報

[1] 毎日新聞 12月27日 非正規雇用:雇い止め、失職8万5000人 先月から2.8倍−−厚労省調査
 http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20081227ddr001020002000c.html
[2] 時事通信 12月22日 トヨタ、営業赤字1500億円=最高益から一転、円高・販売不振響く
 http://www.jiji.com/jc/zc?k=200812/2008122200812

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コメント

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こんにちは
コメント元塾講師による悩みスッキリ塾!の中里 | URL | 2008-12-28-Sun 10:43 [EDIT]
頑張って下さい!!!遊びに来てください!!!勿論、応援、ポチ、ポチ!!!
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